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付け足し: アバターとアヴァターラの距離(2004/3/13)

2001/7/20 去る17日の午後5時前後、岐阜市周辺に嵐とともに雷が
発生しました。あぶない雲行きだなあとはおもいながら、ほんの少しのことと油断して、コンピュータをつけたまま外出したのがよくありませんでした。

 家路を走るころになって、瞬間最大風速30メートル以上の突風とたたきつけるような雨が降り出しました。そして、それにともなって雷が激しくなり出し、しばし嵐の過ぎ去るのを待つほかはないような状況になりました。
 その間、稲光と同時に地響きがするような雷が二つほどありましたが、家の周辺を直撃したようではなかったと思います。しかしさすがにつけっぱなしていたコンピュータが心配になっていて、家に入るや、まず故障の有無をあわてて確認しました。
 コンピュータの画面は正常です。ハードディスクも動いているようです。よかった...とほっとしたのもつかの間、すこしあちこちを点検してみたら、大きなダメージを受けていることが判りました。

 今にして思えば、ハードディスクに何の損傷もなかったことをむしろ驚かねばならないような状態でした。コンピュータ本体に限っても、マザーボード直付けのサウンド関連のチップやイーサネットのチップがやられていました。
 さいわい、メーカーのクールグリーンコンピュータさんに電話を入れたところ、無償保証期間中のこともあって、さっそく新しいマザーボードを郵送していただけました。その対応の速さに驚き、また大いに助けられました。

 結局、被害の大きさにもかかわらず、出費もルータの買い直しのみにとどまり、昨日19日にはほぼ以前の環境にまで回復できました。しかし被害直後は、なにから手をつけるべきなのかしばらく判断できないような呆然自失の感じがしたものでした。

 やはり雷をあなどってはいけませんね。雷がコンピュータに被害を及ぼすのに、必ずしも直撃である必要はないということがよくわかりました。雷が接近してきたら、電子機器の電源を落とすことはもちろん、電源コードもネットワークの回線も、それを伝って電流が流れないように分断しておくに越したことはないようです。それともちろん、データのバックアップ、ですね。

 夏は雷の季節です。みなさんも気をつけてください。


2001/6/15 西垣通『IT革命−ネット社会のゆくえ−』(岩波新書)という本を読んでみました。
 『IT革命』なんていう書名を見るとちょっと引いてしまいますが、著者はこれまでにも『聖なるヴァーチャルリアリティ』(岩波書店)や『思想としてのパソコン』(NTT出版)など、パソコンやインターネットの文化面を鋭く語っておられる方であり、ハズレはないだろうと思って読み始めたら、やはりおもしろく最後まで読み終えることが出来ました。

 その本の中で、「ネット社会」の今後の可能性を考えるときに問題となることの一つに、リアルスペース(現実空間)とサイバースペース(電網空間)との切断があることが指摘されていました。つまり、私たちがそこで現実に生きているリアルスペースにおける物の流れ(物流)と、インターネットのサイバースペースを行き来する情報の流れ(情報流)とが、今は乖離していることによって、ネット社会が混乱をきたしたり、うまく機能しないという問題が起きているというのです。
 これに対し、リアルスペースとサイバースペースとを結合する試みとして、西垣さんは二つの事例を出しておられます。
 一つは、インターネット上に特定の地域をそのまま投影するような「デジタルシティ」を作ってしまうという試みが世界的になされつつあるというもので、日本では「デジタルシティ京都」というものが建設されていることが紹介されています。「デジタルシティ京都」には「ジオリンク京都」というコーナーが作られています。「ジオリンク京都」とは要するに京都市の地図なのですが、その地図上に京都に関するホームページのリンクが建物レベルの精密さで張られていたり、バスの運行データを辿ることができるように各バス停へのリンクが張ってあるというものです。京都市内からホームページを発信している者は、無料で自分のリアルスペース上の位置を「ジオリンク京都」で示すことが出来るのです。(ただしこの「ジオリンク京都」はJavaアプレットが使ってあり、少々重く感じられたのが残念です)。
 もう一つの事例は、インターネット上のeショッピングと実際の店舗とを組み合わせるビジネスのモデル(クリックス&モルタル)です。買い物はインターネット上のホームページでするけれども、実際の商品はコンビニなどの実店舗まで身体を運んで、代金を払って受け取るというものです。これが、商品の購入から代金の支払いまでをホームページで行ってしまうよりもずっと安心・安全であり、また家を空けることの多い人には便利であるということで、注目されているというのです。

 このように、サイバースペースがリアルスペースの持つ「地域性」と「身体性」の要素を取り入れることによって両スペースを結合しようとする動きがあるという指摘は、非常におもしろいと思いました。

 少し前のことになりますが、五月の花まつりの頃に、ハーブティーのお店の方から甘茶についてのご質問のメールをいただきました。このようなことはホームページを立ち上げていなかったらなかなかあり得ないことで、本当にうれしく思います。一方ではこういった「情縁」(堺屋太一氏)によってもたらされる出会いも大切にしながら、他方では寺のホームページが現実空間の寺院ともっと結びつくものにならないだろうか。常々そういうことを思っているところに、この本は示唆的でした。 


2001/6/3 はやいものです。衣替えの時期になりました。
本日の岐阜の最高気温は30度を超えるとか。暑い暑い夏が出番を待ちわびているようで、うんざりですね。ただでさえ暑い法衣を着た身なりでご門徒の家を出ると、そこには露天で熱気を蓄えた車が...ドアを開けると、さながらサウナのごとし...夏といえばそんなことが思い浮かぶようではちょっとなさけないですね。

 岡山理科大学 総合情報学部 地震危険予知プロジェクト(e-PISCO)というサイトがあって、(1)大気イオン密度変化、(2)宏観異常情報、(3)活断層データの「3種類の情報を総合して地震危険予知に迫りたい」という趣旨のもと、日々刻々の情報が発信されています。防災・地震・気象関連のリンクも丹念に張ってあるようです。無知の者がなにも言う資格はありませんが、地震について色々教えてくれるサイトとして、過剰な期待や不安を持つことなく、冷静に見てみるのがよいかと思います。


2001/4/29 これまで三年間メインに使っていたノートパソコンの
ハードディスクが怪しくなってきたので、この春はいままでの環境を新しいパソコンにお引っ越しする大仕事を決行しました。入れ替えのパソコンには、静かで、高価でなく、場所を取らないことなどを優先して、このようなものにしました。550MHzのCPUは、1GHz以上がごく普通となったいまとなってはかなり遅い部類に属しますが、そのかわり、この製品には電源にもCPUにもファンがありません。このごろのパソコンは性能が上がることは良いのですが、それとともにCPUの消費電力も大きくなるばかりで、デスクトップ型はもとより、ノートパソコンにさえファンが付いて、けっこうな騒音を出してくれるようになってしまいました。そんななか、ハードディスクのわずかな回転音とアクセス音しか発生しないようなWindows対応パソコンというのは、この製品ぐらいのものらしいです。ただ、ベアボーンキットで、しかもフロッピーディスクもCD-ROMも内蔵していないというのは、購入を決断するのに少なからず抵抗を感じたところでした。実際の組み立て・OSのインストールなどは、意外にスムーズにいったのですが。
 パフォーマンスに関しては、動画などを扱うような使い方をすれば、さずがに力不足が感じられる場面もあって、この点でも一般向きではないですが、これまで233MHzのノートパソコンを使っていた身にはさほど苦ではありません。
 また、この機会にOSをWindows2000にしてみました。そのディレクトリー構造やネットワーク関連の設定にとまどいもありましたが、たしかに安定性はWindows98の比ではないようです。
 しかし、パソコンの用途が拡がり、仕事や生活のかなりの部分をパソコンに頼るようになってくると、旧来のパソコンの環境を新しいものに移すことが、本当に大仕事になってきます。もうこれ以上こんなわずらわしいことはしたくない思いです。低騒音・省電力でしかも高機能、購入して直ちにこれまでの仕事がそのまま継続できるような、そんなパソコン(環境)が世に出てきてほしいものです。

 今回は文字通りのとりとめもない雑記で失礼しました。連休中のことと、ご勘弁の程を。  


2001/3/27 前回の話題の続きですが、
「ハンチントン仏教関連美術アーカイブ」のバーミヤン遺跡関係の記事がさらに充実しつつあります。いまなお作成中とのことですが、バーミヤンの位置を示す地図やバーミヤン仏教窟の紹介文や、バーミヤン遺跡の写真集にバーミヤン遺跡の鳥瞰図が加わったりと、いっそう価値あるものになっています。新聞やテレビのニュースの記事よりも、ずっと鮮明にバーミヤン遺跡の全体像がわかるのではないでしょうか。以前にこのサイトに行かれた方も、ぜひもう一度御覧になられることをお勧めします。

我が国で梵語(サンスクリット語)を表記するのに用いられてきた文字に、悉曇しったん文字というものがあります。他宗派のお墓の卒塔婆などでお目にかかるニョロニョロっとした字ですね。この悉曇文字の原型は、数あるインド系文字の中でも、「ギルギット・バーミヤン2型」と称される文字(字体)なのだそうです。かつてギルギットやバーミヤンあたりで用いられていた文字が我が国にまで伝えられて、今日も悉曇文字として用いられている。こんなことからも、バーミヤンが日本の仏教にとってもけっして無縁の所でないことがわかります。


2001/3/14 先月27日頃から報じられてきた
アフガニスタンにおけるバーミヤン遺跡や仏像などの状況ですが、願いとは裏腹に悲しむべき方向に向かいつつあるようで、なんともやるせない思いがします。

 以前にリンク集のコーナーでご紹介したオハイオ州立大学「ハンチントン仏教関連美術アーカイブ」のHPは、新たに、そのトップページにバーミヤン(BAMIYAN)遺跡の映像記録へのリンクを張っています。その破壊が報じられた大(Larger Brihad (Colossal) Buddha)・小(Smaller B.)の大仏像や壁画などの写真が見られます。失ったものの大きさを無言で語っているかのようです。
 また、バーミヤンに関する『世界大百科事典』の記事も、「ネットで百科@home」のHPから「バーミヤーン」の検索キーワードでご覧下さい。

追記(3/17)
 浄土真宗本願寺派は、今回のバーミヤンにおける仏教遺跡の破壊行動に対して、アフガニスタン政府と、国際連合事務総長およびユネスコ事務局長に宛てて抗議文を3月6日付けで出しています。西本願寺のホームページから、抗議文の日本文と英文が見られます。


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