読書・視聴室
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『セブン・イヤーズ・イン・チベット』ハインリヒ・ハラー原作:ジャン=ジャック・アノー監督、1997年 日本人として生まれて仏教的なものふれることは決して困難なことではありません。修学旅行などのおりに奈良・京都の寺院を拝観したり、あるいは法事や葬儀といった仏事に参加したり、あるいはお家にお仏壇があって毎日手を合わせる方もおられることでしょう。仏教は、六世紀に大陸をわたって日本に伝えられてきて以来、多くの人と時を費やして、これほどまでに日本人に身近なものとなったのです。 いささか前置きが長くなってしまいました。今回ご紹介する『セブン・イヤーズ・イン・チベット』は、ハインリッヒ・ハラーという実在のオーストリア人登山家による同名の山岳紀行記を原作に映画化したものです。ヒマラヤ遠征隊のメンバーであったハラーは、第二次世界大戦が勃発すると、当時英国領であったインドで捕虜として収容所暮らしを余儀なくされる。しかしハラーは収容所を脱走し、チベットに足を踏み入れ、以来七年間(1944年-1951年)をチベットで過ごすことになる。艱難辛苦の後に首都ラサにたどりついたハラーの見たものは、チベットの仏教、ダライ・ラマ、中国の軍事侵攻... (2002/3/2) |
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