浄土三部経の大意

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■浄土真宗は浄土三部経を依りどころとします

 仏教には八万四千の法門(法の説き方)があるといわれるように、多数の経典があります。けれども、そのうちのある経典・ある教えを最も依りどころとすべきものとして中心にすえるとき、「宗派」というあり方が開かれてきます。

 親鸞聖人の師匠である法然上人は、仏教にはさまざまな経典があり、それぞれに尊重すべきではあるけれども、自分にとって本当に依りどころとなるものは、阿弥陀仏の本願による極楽往生・成仏を説く、「浄土三部経」であると選び取られたのでした。浄土三部経とは、次の三つの経典をいいます。

無量寿経(むりょうじゅきょう、大経だいきょう)
観無量寿経(
かんむりょうじゅきょう、観経かんぎょう)
阿弥陀経(
あみだきょう、小経しょうきょう)

 法然上人の教えをうけ、同様に浄土教に救いを見出された親鸞聖人を宗祖とする浄土真宗においても、やはり浄土三部経が依りどころの経典とみなされます。浄土真宗の教えは浄土三部経という経典にもとづいているのです。
 浄土真宗の教えが浄土三部経にもとづいているのであれば、この宗派のさまざまな法要で読誦されるお経も、浄土三部経であることになります。お経を声を出して読むとは、お経に説かれている教え(法)をいただくことにほかならないのですから、浄土真宗では浄土三部経以外のお経を読誦することはありません。

 それでは浄土三部経にはどのようなことが説かれているのでしょうか。浄土三部経については、たとえば次のような現代語訳や解説書があります。

・『浄土三部経(現代語版)』浄土真宗聖典編纂委員会編、本願寺出版社
・中村元・早島鏡正・紀野一義訳註『浄土三部経 上下』岩波文庫(青306-1,2)、1963-1964年刊(1990年改訳版刊)
・藤田宏達・桜部建『浄土仏教の思想1 無量寿経・阿弥陀経』講談社、1994年刊
・末木文美士・梶山雄一『浄土仏教の思想2 観無量寿経・般舟三昧経』講談社、1992年刊

 ここでは、これらの本を参照しつつ、三部経の大まかな内容にふれることにしたいと思います。

→なお浄土真宗の法要・儀礼では、浄土三部経以外に、七高僧と呼ばれる浄土教の祖師たちの著作や、あるいは正信偈などの親鸞聖人の著作を読誦することがあります。それは、これらの著作がお経に準ずる重要なものとみなされているからです。しかし厳密に言うと、これらはお経ではありません。お経(経典、スートラ)といえるのは、ただ仏陀の説法を伝え記したもののみに限るのです。
 また、以下の浄土三部経の大意には、それぞれ親鸞聖人のやまと言葉による讃嘆のうた(ご和讃)も載せていますが、そのさい和讃に対する現代語訳としては、真継伸彦現代語訳『親鸞全集4』、法蔵館、1982所収のものを使わせていただきました。

 



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