2011(平成23)年版

11月7〜8日 当山記念永代経ならびに同心会・婦人会主催報恩講

 本年は昨年の報恩講に初めてご縁をいただいた日置宗明先生においでいただきました。わかりやすい語り口に、たしかな浄土真宗の教えを聞かせていただきました。誠にありがとうございました。


10月14日 本山親鸞聖人750回大遠忌法要団体参拝

 長い準備を経て、ご本山の大遠忌法要に行ってまいりました。当日は最も早い方々には朝6時前に集合いただき、また雨の心配もありましたが、ともかく楽しく無事にご門徒の皆さんとこのご縁にご本山にお参りできてなによりでした。

 当日午前は音楽法要で、これがとてもよかったのでした。荘厳かつ親しみやすい音楽に合わせて満堂の参拝者が和讃・念仏を斉唱する声が、次第に熱を帯びてくるような高揚感がありました。いずれは当山でも、この音楽法要のあり方でこのたびの親鸞聖人750回大遠忌法要をおつとめしたいと思ったことでした。ともあれ、長い一日をご一緒に御参拝いただいた参加者の皆さまには、まことにありがとうございました。

 


9月13日 戦没者記念永代経

 本年も向井了暢先生にご法話をいただきました。先生には本年も「行く先浄土」ということについて深くお話しを進めていただきました。生死の問題をおろそかにすることなく日々の生を歩ませていただくことの意義と豊かさについて、先生のお人柄を通じてしみじみと味わわせていただいたことでした。向井先生には誠にありがとうございました。

 

 


 

8月7日 お楽しみ会(キッズサンガ)

 8月1日から7日まで朝7時からの正信偈の練習のうち、7日のおさらい会を夕方からのお楽しみ会として別だてしてから4年目。当寺としてできるあり方でのキッズサンガへの取り組みでもありますが、大人の方も童心に返って楽しんでいただく会となっています。今年は予想外に多くの参加者に恵まれ、にぎやかで楽しい夏の夜となりました。

 
 子どものいるお寺の風景はいいものですね。ご参加いただいていろいろご協力いただいた大人の皆さま、どうもありがとうございました。


6月7日 第35回善徳寺仏教婦人会総会ならびに研修会

 35回目の善徳寺仏教婦人会総会ならびに研修会が開かれました。今年は日程の都合もあって例年よりも半月以上はやく開かれ、また梅雨の曇り空であったこともあって、暑くもなく寒くもない気候のもとで穏やかに会を進めることが出来ました。

 今年のテーマは、「ともにあゆむ」。およそ三ヶ月過ぎた今もなお東日本大震災のことに心痛む日々をすごすなか、震災のことを念頭に置きつつ、けれどもより広い意味で「ともにあゆむ」ということを浄土真宗のみ教えを聞く者として想う機会としました。

 繰り返し思うことですが、今回の震災について私が貢献できることは、申し訳ないことに本当にほとんどなにもありません。せいぜいが折々に義捐金を送ることしかできないわが身であることについて深く慚愧するばかりです。けれども、そうした慚愧の思いのなかでこそ、「ともにあゆむ」ということの意味を有縁のご門徒方と深めてみたいと考えたのでした。家族・親族、近隣の人々から、遠方の人々、異国の人々、さまざまな動植物、親しかった故人とともにあゆむ。さらには阿弥陀如来とともにあゆませていただく。そんなことをこれからも思案してゆくきっかけとさせていただいた研修会でした。 

 

 研修会には、遠近各地からご参加いただき、またスタッフの婦人会役員会の皆さんにはご協力いただきありがとうございました。またこのたびの研修会の際には、とくに震災のための義捐金のご協力を皆さんにお願いしました。それがけっして正義という名の下に行われる強制にならぬように、ごくゆるやかなお願いにすぎない旨を申し上げたことですが、ともかくご賛同・ご協力いただき、まことにありがとうございました。

 午後のご講話には、昨年に続いて大垣市浄円寺ご住職の富田祐尊師にお世話になりました。今回も、やさしく楽しい語り口で、『教行信証』の総序の部分についてたしかなご講話をいただきました。富田先生にはお忙しいなかをおいでいただき、誠にありがとうございました。  


 

1月4日〜7日 当山報恩講(含準備)

親鸞聖人御絵伝第二幅第二段目、『御伝鈔』第六段の場面より

 とてもあわただしく過ぎた2010年の大晦日は冷たいみぞれまじりの雨。一年を締めくくる境内の掃除もこの天気では無理と、早々にあきらめて、おかげでなんだか気の抜けた日中をすごしたのですが、午後11時あたりには一年前の大晦日と同じく雪が降り出し、大急ぎで鐘楼のまわりを雪かき。さいわい雪はそれほど降らなかったものの、やはり例年に増して寒い除夜の鐘となったのでした。
 年が明けて三が日は一転して陽射しに恵まれて、年に一度の貴重な連休を取らせていただきました。四日からの報恩講準備から七日の報恩講終了までも、さいわいなことに概して好天で、おだやかに行事を進めることができました。とはいえいったん曇るととたんに寒さが身にしみる季節。準備・お接待などをしていただいた役員の皆さん、お参りの方々には誠に有り難うございました。布教使としておいでいただいた大阪教区正宣寺ご住職の大野孝顕先生には、新年早々遠路をおいでいただき、そしてこのたびも充実したご法話をいただき、本当にありがとうございました。先生のお話に、ご門徒の皆さんとともに笑い、深くうなずいたことでした。今後ともお育てをいただきたくお願い申し上げる次第です。

行事次第:

1月4日午前 報恩講準備 お華束づくり
  5日午前   〃     お華束づくり、幕張り、おとき準備、他
  6日終日 報恩講当日
          10時 勤行・布教
          12時 お斎とき(食事)
          13時半 勤行・御伝抄拝読・布教
          18時 勤行・布教
  7日午前・午後 報恩講
          10時 勤行・布教
          12時 お斎
          13時半 勤行・布教

ご講師: 大阪府大阪市 正宣寺 大野孝顕師

写真記録:

4日:報恩講準備(お華束づくり)

報恩講の準備は例年通りお華束づくりからです。 一日目は米粉で作ったお餅を整形する作業です。

 

5日:報恩講準備(お華束づくり、おとき準備、幕張り、会場設営、内陣荘厳など)

台所でのおとき準備 本堂でのお掃除
外では三門、玄関、本堂の幕張りなど 最後にお華束も綺麗に仕上がって準備完了です。


6日〜7日:報恩講当日

大野孝顕師(大阪教区、正宣寺ご住職)


 阿弥陀さまの願いは、向こうにジーッとしているのではないんですよ。動かすんですよ。阿弥陀さまの願いは、私を、浄土へ向かって歩む人間に方向転換(廻向)させる力となるんです。
 生まれてきて、どっち向いていいかわからん私をね、「お前はどこへゆくんじゃないんだよ、あのお浄土へ向いて人生を生きて行くんだよ」と方向を与えてくださるんです。……

 このことをね、親鸞聖人は磁石のたとえで説いておられます。あの、鉄くぎは、いったん磁石の磁力の中に入ったらね、鉄くぎは単なる鉄くぎじゃなくて、磁石に変わりますよね。……

 釘はね、いろんな釘がありますよね。さびた釘もあります、まがった釘もありますね。いろんな釘があるけれども、どんな釘でも、この阿弥陀さまの磁力は鉄くぎを磁石に変えてしまう。これが阿弥陀さまのご本願のはたらきですよ。

「南無阿弥陀仏」のお念仏はね、向こうでジーッとして居るんではないんですよ。いつもことばとなって私に至りとどいて、私を内面から変えてゆくのでしょ。

 あ、外面は一緒ですよ。私がね、ご本願を聞いたからといって、この顔が男前に変わるわけでは……いらんことをいわんでもいい(笑)……さびた釘はさびた釘ですよ、まがった釘はまがった釘のまま、内面が変えられてゆく。これが本願力のはたらきですよ。

(大野先生六日のご法話より趣意抜粋)

 大野先生には、このたびも、笑いのツボとみ教えのツボをどちらも心得た絶妙のご法話をいただき、笑いながらに浄土真宗の教え、仏教の教えを聞かせていただき、まことにありがとうございました。お話に出てきた磁石のたとえですが、「法にであう」という事態の本質を突いたところがあるなあ、と思ったことでした。大野先生にはまたのご法話を頂けることを、ご門徒方とともに楽しみにしております。


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